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# 写真のしくみ ② 光の屈折とストローが水の中で折れて見える理由
- URL: https://www.sakashita.page/light-refraction-why-straw-bends-in-water-snells-law-total-internal-reflection-diamond/
- Published: 2026-03-03T21:00:28.000Z
- Updated: 2026-03-03T21:00:27.000Z
- Author: Sakashita Yasunobu
- Tags: 光と写真

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****シリーズ「写真のしくみ」について**  
光はまっすぐ進み、レンズは世界をひっくり返す。写真と映像にひそむ小さな「なぜ？」を、数式なしで解き明かす全40回。

[前回](https://www.sakashita.page/light-straight-line-shadow-pinhole-camera-obscura/)は「光はまっすぐ進む」という性質だけで、影のしくみからカメラ・オブスクラの原理まで一気にたどりつきました。でも実は、光には「曲がる」瞬間があります。その現象の名前は**屈折**（くっせつ）。今回はこの屈折を追いかけて、ストローが水の中で折れて見える不思議から、ダイヤモンドの輝きの秘密まで駆け抜けましょう。

## 「あれ、ストローが折れてる！」

コップに水を入れて、ストローをさしてみましょう。横から眺めると、水面のところでストローがカクッと折れ曲がって見えます。もちろん、ストローは折れていません。引き抜けばまっすぐなままです。

プールに入ったことがある人なら、こんな経験もあるはずです。プールの底を見ると、なんだか浅く見える。「このくらいなら足がつきそう」と思って飛び込んだら、思ったより深かった。あるいは、水の中の自分の足が、妙に短く見えたことはないでしょうか。

これらはすべて、屈折が引き起こしている現象です。では、そのしくみをひとつずつ解きほぐしていきましょう。

## 光が「遅くなる」と「曲がる」

では、なぜ光は水やガラスに入ると曲がるのでしょうか。その答えはとてもシンプルです。

**光は、水やガラスの中では速度が遅くなります。**

光の速さは、真空中（宇宙空間のように何もないところ）では秒速約30万km。1秒で地球を7周半できるとんでもないスピードです。ところが水の中に入ると、秒速約22.6万kmまで落ちます。ガラスの中ではさらに遅くなって、秒速約20万km。ダイヤモンドに至っては秒速約12.5万kmと、真空中の半分以下にまで減速します。

もちろん、どれも人間からすれば想像もつかないほど速い。でも光にとっては大きな違いです。この「速度の変化」こそが、光が曲がる原因になります。

でも、速さが変わるとなぜ曲がるのでしょう？ ここで、ひとつたとえ話をしましょう。

## 行進する足と砂場

想像してみてください。あなたは学校の運動場で、横一列に並んだ友だちといっしょに行進しています。全員が同じ速さで、腕を組んで横一列のまま歩いています。

さて、この行進の列が、運動場のはしにある砂場に向かってななめに進んでいくとします。砂場に入ると足が重くなって、歩く速さが落ちます。

ここがポイントです。列の端にいる人が先に砂場に足を踏み入れます。その人は速度が落ちますが、反対側の端にいる人はまだ硬い地面の上を歩いているので、速いままです。すると、列全体がどうなるでしょうか。砂場側が遅く、地面側が速いから、列はぐるっと砂場の方に向きを変えてしまいます。

これが、光が屈折するしくみそのものです。光は波なので、横に広がった「波の面」（波面、と呼びます）を持っています。この波面の一部が先に水やガラスに入ると、その部分だけ速度が落ちます。まだ空気中にいる部分は速いまま。結果として、波面全体の進行方向がぐにゃりと曲がります。これが屈折の正体です。

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****やってみよう**  
透明なコップに水を半分ほど入れて、鉛筆やストローをななめにさしてみましょう。真横から見たり、少し上から見たりと、目の位置を変えて観察すると、水面でのズレ方が変わることに気づくはずです。屈折の角度変化を自分の目で確かめられるかんたんな実験です。

大事なルールをひとつ覚えておきましょう。

- **光が遅い物質に入るとき（空気から水やガラスへ）** → 光は境界面に対して「立った」方向へ曲がる（法線に近づく）
- **光が速い物質に出るとき（水やガラスから空気へ）** → 光は境界面に対して「寝た」方向へ曲がる（法線から遠ざかる）

「法線」というのは、境界面に垂直に立てた仮想の線のことです。光が遅い世界に入ると、この法線にぐっと引き寄せられるように曲がり、速い世界に出ると、法線から離れるように曲がります。

## 屈折のルールブック

この屈折の曲がり方には、実はきっちりした法則があります。**スネルの法則**（スネルのほうそく）と呼ばれるもので、17世紀にオランダの学者ウィレブロルト・スネルが発見しました。

数式を使わずに言うと、こういうことです。

> 光が境界面に対してどれくらいの角度で入ってきたか（入射角）と、境界面を越えたあとどれくらいの角度で進むか（屈折角）の関係は、2つの物質の中での光の速さの比で決まる。

つまり、光がどれだけ遅くなるかがわかれば、どれだけ曲がるかも計算できます。速度の比を表す数値が**屈折率**（くっせつりつ）です。空気の屈折率はほぼ1.0で、水は約1.33、ガラスは約1.5、ダイヤモンドは約2.4。屈折率が大きいほど、その物質の中で光は遅くなり、境界面での曲がりも大きくなります。さらに、屈折率は光の色（波長）によってもわずかにちがいます。この性質が、プリズムを通った白い光を[虹のスペクトルに分ける](https://www.sakashita.page/light-color-wavelength-spectrum-rainbow-invisible-infrared-ultraviolet-camera-sensor/)原因になっています。

ストローの話に戻りましょう。水の中を進んできた光が、水面で空気の世界に出るとき、法線から離れる方向に曲がります。私たちの目は「光はまっすぐ来たはずだ」と解釈しますから、水中のストローが実際の位置からずれて見えるのです。これが「ストローが折れて見える」トリックの正体です。プールの底が浅く見えるのも同じ理由で、水中から出てきた光が空気中で曲がることで、底が実際より上にあるように見えてしまいます。

## 水中から空を見上げると

ここからは、屈折がもう一段おもしろくなる話をしましょう。

もし水中にもぐって、水面を見上げたらどう見えるでしょうか。真上を見ると、空や天井がちゃんと見えます。少しななめを見ても、外の景色が見えます。ただし、ななめから来る光は屈折して曲がっているので、外の世界がちょっとゆがんで見えます。

さて、もっとななめ、つまり水面すれすれの方向を見ようとすると、あるところで不思議なことが起きます。外の世界がまったく見えなくなって、水面がまるで**鏡**のように、水中の景色を映し返してしまうのです。

これが**全反射**（ぜんはんしゃ）です。

光が遅い物質（水）から速い物質（空気）へ出ようとするとき、角度が浅すぎると（境界面に対してとても寝た角度だと）、光は境界面を突き抜けることができず、100%はね返されてしまいます。この「突き抜けられなくなるギリギリの角度」を**臨界角**（りんかいかく）といいます。水と空気の境界では、この臨界角はおよそ48.6度です。

水中から水面を見上げたとき、真上から約48.6度より外側を見ようとすると、そこはもう全反射の領域です。光は一切外に出られず、すべてはね返ってきます。だから水面が鏡のように見えるのです。水中から見上げると、真上にぽっかりと丸い「窓」が開いていて、その窓の外側は全部鏡。この丸い窓のことを「スネルの窓」と呼ぶこともあります。

📷

****水中から見上げる世界**  
水中写真の世界では、この「スネルの窓」を活かした構図が知られています。水面すれすれから見上げると、真上に丸く切り取られた空が見え、その外側は水中の景色が鏡のように映り込む。屈折と全反射がつくり出す、水の中でしか出会えない光景です。

## ダイヤモンドがキラキラ輝く秘密

さて、全反射と屈折率の話をつなげると、宝石の王様、ダイヤモンドの輝きの秘密が見えてきます。

ダイヤモンドの屈折率は約2.4。これは水の約1.8倍、ガラスの約1.6倍です。屈折率が高いということは、光がダイヤモンドの中でものすごく遅くなるということ。そして、屈折率が高い物質ほど、臨界角は小さくなります。

ダイヤモンドと空気の境界での臨界角は、わずか約24.4度。水の48.6度と比べると、半分くらいしかありません。これはどういうことでしょうか。ダイヤモンドの中で光が境界面に当たったとき、24.4度よりちょっとでも寝た角度で当たると、もう全反射してしまいます。光がダイヤモンドの外に出られる角度の範囲がとても狭いのです。

つまり、一度ダイヤモンドの中に入った光は、なかなか外に出られません。内部の面にぶつかるたびに全反射を繰り返し、ダイヤモンドの中をあちこち跳ね回ります。宝石職人は、この性質をよく知っています。ダイヤモンドのカット（面の角度や数）は、光が内部で何度も反射したあと、最終的に上面から集中して出てくるように計算されています。だからダイヤモンドは、ほかの宝石とは別格のまばゆい輝きを放つのです。

ちなみに、ガラスの臨界角は約42度。ダイヤモンドよりずっと大きいので、光が内部で全反射しにくく、すぐに外へ出てしまいます。ガラス玉がダイヤモンドほどキラキラしないのは、こういう理由です。

## 屈折はレンズへの入り口

今回見てきた屈折という現象は、「光は異なる物質に入ると速度が変わり、そのとき進行方向が曲がる」というシンプルな原理でした。

でも、このシンプルな原理こそが、カメラのレンズのしくみの土台になっています。レンズはガラスや特殊な素材でできた、表面がカーブした透明な板です。光がそのカーブした表面で屈折することで、[光をひとつの点に集めたり](https://www.sakashita.page/focal-point-focal-length-magnifying-glass-convex-concave-lens-camera-mm/)、広げたりできます。それが[「像をつくる」](https://www.sakashita.page/lens-inverted-image-focus-bokeh/)という、写真の根幹にかかわる大きな話へとつながっていきます。

屈折なくしてレンズは成り立ちません。レンズなくしてカメラは成り立ちません。今回の屈折の話は、この先の冒険のための、大事な足場です。

## この回のまとめ

今回は、光が「曲がる」現象である屈折のしくみを追いかけてきました。大事なポイントをおさらいしましょう。

- **光は水やガラスの中で遅くなる。** 空気中を秒速約30万kmで進む光は、水中では約22.6万km、ガラス中では約20万km、ダイヤモンド中では約12.5万kmにまで減速します。
- **速度が変わるとき、光の進行方向が曲がる。これが屈折。** 遅い物質に入ると法線に近づく方向に、速い物質に出ると法線から遠ざかる方向に曲がります。
- **曲がり方は屈折率の比で決まる。** これを定式化したのがスネルの法則です。屈折率が大きい物質ほど光は遅くなり、境界面での曲がりも大きくなります。
- **角度が浅すぎると、光は境界面を突き抜けられない。** 遅い物質から速い物質へ出ようとするとき、すべてはね返される全反射が起きます。そのギリギリの角度が臨界角です。
- **ダイヤモンドが輝くのは、屈折率の高さと全反射のおかげ。** 屈折率約2.4、臨界角わずか約24.4度。一度中に入った光はなかなか外に出られず、内部で反射を繰り返します。カットの技術と合わさって、あの独特のきらめきが生まれます。
- **屈折こそがレンズの土台。** この現象がなければレンズは成り立たず、カメラの「像をつくる」原理へもつながりません。

ストローの折れ曲がりから始まった屈折の冒険は、ダイヤモンドの輝きまでたどりつきました。そしてこの屈折こそが、カメラのレンズを支える根幹の原理です。[次回](https://www.sakashita.page/light-color-wavelength-spectrum-rainbow-invisible-infrared-ultraviolet-camera-sensor/)は、屈折が色ごとにわずかにちがうという性質から、虹の美しい秘密と目に見えない光の正体を解き明かします。