Capture Oneに待望のネガフィルム変換機能が来た

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2026年4月3日、Capture One 16.7.4 がリリースされた。目玉はなんといっても Negative Film Conversion(ネガフィルム変換) の搭載だ。これまで Cultural Heritage エディション限定だったネガ反転処理が、ついに通常の Capture One Pro / Studio でも使えるようになった。

何が変わったのか

従来、Capture One でネガフィルムをポジに変換するには、Cultural Heritage(CH)エディションを使う必要があった。CH は文化財デジタル化向けの専用製品で、Base Characteristics ツールに Film Negative / Film Positive モードが用意されていた。しかし一般の写真愛好家がフィルムスキャンのためだけに CH を導入するのは現実的ではなく、多くのユーザーは Lightroom とそのプラグイン(Negative Lab Pro など)に頼らざるを得なかった。

16.7.4 では、Base Characteristics ツールに「ネガフィルム・モード」が新設され、通常の Photography モードとワンクリックで切り替えられるようになった。これにより、RAW 現像からネガ変換まで Capture One 一本で完結するワークフローが実現する。

ネガフィルム変換の仕組み

ネガフィルム・モードを選択すると、Capture One はネガスキャン専用の処理パイプラインに切り替わる。具体的には以下の処理が行われる。

  • 画像の 反転処理
  • 各種ツールの 挙動と処理順序の最適化
  • トーンカーブ が「自動」に固定され、ネガから最大限の階調を引き出す専用カーブが適用される

重要なのは、このモードが 画像単位 で適用される点だ。同一カタログやセッション内で通常の写真とネガフィルム画像を混在させて管理できる。

専用ワークスペースとワンクリック変換

新たに ネガフィルム・ワークスペース が追加され、「スキャン」と「ネガ変換」という2つの専用ツールタブが用意された。

特に便利なのが ネガ変換ツールバー・ボタン だ。ワンクリックで以下が実行される。

  1. 画像をネガフィルム・モードに切り替え
  2. Auto Levels を適用して黒点・白点を設定し、階調を最適化

バッチ処理にも対応しており、複数画像を選択してボタンを押せば一括変換が可能。テザー撮影時は Next Capture Adjustments と組み合わせることで、スキャン中にリアルタイムでポジ変換プレビューを確認できる。

推奨ワークフロー

公式が推奨するネガフィルムのスキャン手順は以下の通り。

スキャン時

  1. Live View でフィルムの位置を合わせる
  2. ホワイトバランススポイトで フィルムベース(未露光部分) をサンプリングし、WB を固定
  3. Base Characteristics は Photography モードのまま、トーンカーブを リニアレスポンス に設定
  4. ハイライトがクリップしない範囲で ETTR(右寄せ露出) する
  5. Next Capture Adjustments で設定をロール全体に適用

ポジへの変換

  1. フィルムベースで WB をサンプリング(未実行の場合)
  2. フィルムの縁を クロップ(これが非常に重要。未露光部分が含まれると変換結果が大きく歪む)
  3. ネガ変換ボタンをクリック

Pick Neutralize Point も地味にうれしい

16.7.4 にはもう一つ注目の新機能がある。Pick Neutralize Point(中立点指定) カーソルツールだ。

画像内の任意のポイントをクリックすると、その部分の RGB 値が輝度値に一致するよう自動調整され、色かぶりが除去 される。ネガフィルムの変換後に残る微妙な色被りの補正に特に有効だろう。

制限事項

ネガフィルム・パイプラインでは一部のツールが使えない点には注意が必要だ。

  • デハイズ、レタッチ、HDR ツール は無効
  • 被写体/背景/人マスク は正確に機能しない可能性がある
  • これらのツールを使いたい場合は、ネガ変換後にポジ TIFF として書き出し、再度 Capture One に読み込む必要がある

Lightroom + プラグインの時代は終わるか

正直なところ、ネガフィルムの変換は長らく Lightroom + Negative Lab Pro の独壇場だった。Capture One ユーザーがフィルムスキャンだけのために Lightroom を立ち上げるという二重管理は、地味にストレスの溜まるワークフローだった。

今回のネイティブ対応で、少なくとも「試してみる価値」は十分にある。特にテザー撮影でフィルムスキャンを行うワークフローでは、スキャンから変換、現像、書き出しまで一気通貫で処理できる Capture One のアドバンテージは大きい。

そのほかの更新

  • Sigma BF のファイル形式サポート追加
  • OM-Systems 全対応モデルで 14bit RAW に対応
  • コンタクトシートの PDF ファイルサイズ縮小、ヘッダー/フッター画像の保持
  • macOS / Windows の各種バグ修正

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