光と写真
写真のしくみ ㉛ 白飛びを救うHDRとトーンマッピング
💡シリーズ「写真のしくみ」について 光はまっすぐ進み、レンズは世界をひっくり返す。写真と映像にひそむ小さな「なぜ?」を、数式なしで解き明かす全40回。 窓の外は真っ白、部屋の中は真っ暗 教室で友だちの写真を撮ろうとしたこと、ありますか。 友だちの顔がきれいに写るように明るさを合わせると、窓の外が真っ白にぶっ飛ぶ。逆に、窓の外の景色をきれいに撮ろうとすると、友だちが真っ暗なシルエットになる。目で見ると、友だちの顔も窓の外もどっちもちゃんと見えているのに、カメラで撮るとどちらかが犠牲になる。なんでこうなるのでしょう。 答えは、カメラの「目」は、人間の目ほど明暗の差に対応できないから。 カメラが一度に記録できる「いちばん暗いところ」から「いちばん明るいところ」までの幅には限界があります。この幅のことを、写真の世界ではダイナミックレンジと呼びます。そして今回の主役、HDRは、このダイナミックレンジの限界を乗りこえるための知恵です。 ダイナミックレンジは「バケツの大きさ」 ダイナミックレンジをたとえるなら、バケツの大きさです。 小さなバケツでは、少し水を入れただけであふれて