光と写真
写真のしくみ ㉝ 映画がなめらかに動く秘密はモーションブラーと180度ルールにあった
💡シリーズ「写真のしくみ」について 光はまっすぐ進み、レンズは世界をひっくり返す。写真と映像にひそむ小さな「なぜ?」を、数式なしで解き明かす全40回。 映画を見ているとき、動きは自然でなめらかに感じられます。でも一時停止してみると、動いている部分がぼんやりとブレていることに気づきます。このブレは、失敗でもノイズでもありません。今回は、映像の「なめらかさ」の正体であるモーションブラーと、その量を決める映画業界の経験則180度ルールのしくみをひも解いていきます。 映画を「一時停止」してみよう きみのお気に入りの映画を再生して、人が走っているシーンで一時停止ボタンを押してみてください。じっくり画面を見ると、走っている人の手足がぼんやりと引き伸ばされたように写っているのがわかるはずです。背景の静かな建物はくっきりしているのに、動いている部分だけがブレている。 このブレのことを モーションブラー(motion blur) といいます。日本語にすると「動きによるブレ」。写真を撮るときにカメラを動かしてしまって写真がブレた、あの「手ブレ」と原理は同じです。シャッターが開いている間に被写体