光と写真
写真の物理学 ② 電磁波としての光
📐写真の物理学シリーズ ② このシリーズでは、写真にまつわる現象を物理学の言葉で記述する。「なんとなくそうなる」を「なぜそうなるか」に変換することが目的である。 前回は光が「どう進むか」を記述した。本稿では一歩引いて、光とは「何か」を問う。答えはマクスウェル方程式が予言する電磁波であり、同時にプランクの関係式が記述する光子でもある。この二面性が、写真のあらゆる局面に顔を出す。 マクスウェル方程式と光速 19世紀半ば、ジェームズ・クラーク・マクスウェルは電場と磁場の振る舞いを記述する四つの方程式を統合した。その帰結として、電場と磁場が互いを生み出しながら空間を伝播する波、すなわち電磁波の存在が予言された。 マクスウェル方程式から導かれる電磁波の伝播速度は $$ c = \frac{1}{\sqrt{\varepsilon_0 \mu_0}} $$ で与えられる。ここで $\varepsilon_0$ は真空の誘電率( $\approx 8.854 \times 10^{-12}$ F/m)、 $\mu_0$