大学生活
最初の一言が全員の席を決める
グループワークの課題が出た瞬間、教室に微かな緊張が走る。3人から5人のグループに分かれ、テーマについて議論し、成果物をまとめる。大学では何度も経験する光景だ。 そして不思議なことに、何度やっても、同じような役割分担が「自然に」出来上がる。誰かが仕切り始め、誰かが黙り、誰かがなんとなく調整役に回る。メンバーが違っても、構造は似ている。 性格の問題だろうか。もう少し踏み込んで考えてみると、どうもそうではなさそうだ。 最初の30秒で決まる グループワークの役割分担は、最初の30秒でほぼ決まる。 グループが形成された直後、最初に口を開いた人間が、その後のグループ内での発言権を大きく獲得する。最初の発言者が議論の方向を設定し、他のメンバーはその方向に沿って自分の位置を調整する。いわば、最初の一手がゲーム全体の構図を決めてしまう。 一度固定された発言量のバランスは、その後の議論でほとんど変化しない。最初に多く話した人はますます多く話し、最初に黙っていた人はますます黙る。フィードバックループが回り始めると、役割は急速に固定化する。 つまり、リーダーになったのは能力や性格のためではなく