ファイル階層を使ってメモは分類しない方がいいと思う

ファイル階層を使ってメモは分類しない方がいいと思う
Photo by Andri Aeschlimann / Unsplash

結論から

ObsidianやNotionを使ってメモを取るときはファイル階層(ディレクトリ階層?)を使って整理するのではなく、リンクを使ってメモを接続することで整理する方がいいと思う。

たとえば大学の講義ノート

フォルダーで管理をするとこんな感じでメモを管理することになると思う。


📂月曜3限専門英語

📝第1回講義メモ

📝第2回講義メモ

📝第3回講義メモ

📝第4回講義メモ

📝第5回講義メモ

📂月曜5限環境経済学

📝第1回講義メモ

📝第2回講義メモ

📝第3回講義メモ

📝第4回講義メモ

📝第5回講義メモ


見た目にはきれいに分類できていい気分になれるのがメリット。

問題はディレクトリは管理という意味以外をもたないこと。

知識というのはそれぞれが海上の孤島のように存在していて、それらをつなげていくことが大事なのかなって思っている。

リンクで管理するとこんな感じ。


📝2025年1学期

🔗📝専門英語

🔗📝第1回講義メモ

🔗📝第2回講義メモ

🔗📝第3回講義メモ

🔗📝第4回講義メモ

🔗📝第5回講義メモ

🔗📝環境経済学

🔗📝第1回講義メモ

🔗📝第2回講義メモ

🔗📝第3回講義メモ

🔗📝第4回講義メモ

🔗📝第5回講義メモ


ファイルの中にMarkdownのリンク(めもめも)[どこどこ]を埋め込むことでWebサイトのようにリンクをポチポチするだけでお目当ての場所にたどり着けるようになっている。

具体的にはこんな感じ。

## Markdownのメモメモ

これはいろんなメモをまとめるスーパーメモ

サブメモを列挙していく

- (サブメモその1)[./サブメモその1.md]
- (サブメモその2)[./サブメモその2.md]
- (サブメモその3)[./サブメモその3.md]
## サブメモその1

いろんなことをメモしていく。

めもめもめもめも。

📝2025年1学期のページをホームページのように扱うことで、階層構造をリンクとして表現したつもり。

ちなみにリンクを使ってメモを管理し始めるとファイルが一つの階層にたくさんできるので気になる人は気になる。

Obsidianでの使い方になるが、Obsidian Vaultのフォルダーにたまっていくことになる。

さすがに自分のメモと周辺の情報は異なるので、「自分が書いたメモ」と「他人の書いたメモ」と「添付ファイル」の三つに分けている。

添付ファイルはattachmentフォルダーにたまっていき、Webページの切り抜きはClippingフォルダーに保存するようにしている。

欠点は新規メモの作成はともかく、それをリンク形式で整理するのがめんどくさい。例えば第6回のメモを作ったとして、それをいちいちリンクとして書き込むのがめんどくさい。まあ、慣れです。

真意

Markdownがディレクトリ構造の変化に弱いことは結構言われること。

しかもわかりやすさのために、デフォではWikiリンクとなっているので普遍的なフォーマット化といわれると結構微妙。MarkdownなんだからMarkdownのお作法にそっていればいいのに。

また、Obsidianはデフォルトでノート間のリンクにWikilink形式の記述を採用しています。Wikilinkはフォルダ階層の変更に弱いだけでなく、ソフトウェアによって解釈がまちまちであるため堅牢性に欠けるので推奨できません。

https://jmatsuzaki.com/archives/28115

ディレクトリ構造の変化に弱いのだから、いっそ全部一つのディレクトリで管理してやろうと考えたわけ。ディレクトリはいじらない前提の使い方をすることで、うっかりリンクが壊れてしまうことをなくせるし、そもそもディレクトリをいじる用事がなくなる。

フォルダーを開いたときにずらっと表示されるので事実上の使い道もなくなるので、そもそもフォルダーを使う気すら起きなくなるはずだ。

必要なノートは検索機能を使ってノートのタイトルや全文検索機能でキーワードを頼りに検索していけばいい。最悪grepしてもいいし。

それにせっかくObsidianはネットワークとして表示してくれる面白機能があるのだから、それぞれのメモがどうつながっているのかネットワークとしてみてみるのは面白いじゃない。

Obsidianを使い始めたばかりの人の記事を見ていると、多くのメモが孤立しているネットワークグラフを見ることがある。

知識はつながってこそなのだから、せめて構造だけでもネットワークに落とし込んじゃえという感じ。

ファイルの場所を気にしなくて済むので、Ctrl + nでメモを一瞬で書き始められる。

めっちゃいいよ。

Read more

Capture Oneに待望のネガフィルム変換機能が来た

2026年4月3日、Capture One 16.7.4 がリリースされた。目玉はなんといっても Negative Film Conversion(ネガフィルム変換) の搭載だ。これまで Cultural Heritage エディション限定だったネガ反転処理が、ついに通常の Capture One Pro / Studio でも使えるようになった。 何が変わったのか 従来、Capture One でネガフィルムをポジに変換するには、Cultural Heritage(CH)エディションを使う必要があった。CH は文化財デジタル化向けの専用製品で、Base Characteristics ツールに Film Negative / Film Positive モードが用意されていた。しかし一般の写真愛好家がフィルムスキャンのためだけに CH を導入するのは現実的ではなく、多くのユーザーは Lightroom とそのプラグイン(Negative Lab

By Sakashita Yasunobu

雨の中、歩くべきか走るべきか

傘を忘れた日の永遠の問い、歩くか、走るか、いやいっそ雨宿りをするのか。物理で決着をつける。 モデル 人体を直方体で近似。上面積 $A_{\text{top}}$(頭・肩)、前面積 $A_{\text{front}}$(胸・顔)。雨は鉛直一様(落下速度 $v_r$、数密度 $n$)、距離 $d$ を速度 $v$ で直線移動する。 人体の直方体モデルは、上から見た水平断面が $A_{\text{top}}$、正面から見た鉛直断面が $A_{\text{front}}$ の二面で構成される。移動方向は水平、雨は鉛直に降る。 受ける雨滴数は、上面が $n v_r A_{\text{top}

By Sakashita Yasunobu

T-GRAIN・Core-Shell・旧式乳剤の定量比較

Kodak T-GRAIN、Ilford Core-Shell、旧式立方晶乳剤。写真フィルムの性能を左右する三つの乳剤技術を、特許文献と数式に基づいて比較する。 1. 出発点: 旧式乳剤の構造と限界 T-MAXやDeltaが何を改良したのかを理解するには、まず従来の乳剤がどのようなものだったかを押さえておく必要がある。 1980年代以前、標準的なハロゲン化銀乳剤はAgBrやAgBr(I)の結晶が立方体(cubic)か不定形(irregular)の形をしていた。Tri-XやHP5の祖先にあたるこれらの乳剤では、結晶のアスペクト比(直径対厚さの比)はおおむね1:1から2:1。三次元的にほぼ等方的な粒子が乳剤層にランダムに散らばっていた。 この形態が感度と粒状性のトレードオフに直結する。立方晶粒子を一辺 $a$ の立方体として近似すると、表面積と体積、そしてその比は次のとおりである。 $$ S_{\text{cubic}} = 6a^2, \quad V_{\text{cubic}} = a^3, \quad \frac{S}{V} = \frac{6}

By Sakashita Yasunobu

クジラはなぜがんにならないのか

体が大きい動物ほど細胞の数が多い。細胞が多ければ、そのうちどれかががん化する確率も高くなるはずだ。ところが現実には、クジラやゾウのがん発生率はヒトよりも低い。1977年、疫学者リチャード・ピートがこの矛盾を指摘した。以来この問いは「ピートのパラドックス」と呼ばれ、比較腫瘍学における最大の謎のひとつであり続けている。 種の中では予測通り、種の間では崩れる 同じ種の中では、直感どおりの傾向が確認されている。身長の高いヒトはそうでないヒトよりがんの発生率がやや高く、年齢を重ねるほどがんは増える。細胞の数が多いほど、細胞分裂の回数が多いほど、がん化の確率は上がる。 しかし種を超えて比較すると、この関係が崩壊する。シロナガスクジラの細胞数はヒトの約1000倍にのぼるが、がんの発生率がヒトの1000倍になるわけではない。哺乳類全体を見渡しても、体サイズとがんリスクの間に明確な正の相関は長い間見つかっていなかった。がんの発生率は種が異なっても約2倍の範囲にしか収まらないとされてきた。体サイズの差は100万倍を超えるにもかかわらず。 ゾウが持つ余分ながん抑制遺伝子 最もよく知られた説明は

By Sakashita Yasunobu