大学生活
図書館をもう少し身近に
本を読むことのハードルは、思っているよりも高い。 「本を読め」と言われる機会は多いけれど、ではなぜ多くの人が読まないのかという問いに正面から答えるのは案外難しい。忙しいから、何を手に取ればいいのかわからないから、そもそも読書という行為が日常から遠いから。理由はいくらでも挙がるし、そのどれもがたぶん本当だ。 大学の図書館には膨大な蔵書がある。自由に手に取って、好きなだけ読める。それだけでも恵まれた環境のはずなのに、実際には試験前の自習スペースとして使われていることが多い。本棚の前を通り過ぎて、席に着いて、ノートを開く。蔵書は風景の一部になってしまっている。 もったいない、と思う。 ただ、「もっと本を読みましょう」という呼びかけだけでは、たぶん何も変わらない。読書の勧めは、すでに読書が好きな人には響くが、そうでない人にはなかなか届かない。必要なのは、呼びかけよりも手前にある、ちょっとした仕掛けなのだと思う。 三つの条件 仕掛けを考えるにあたって、大事にしたい条件が三つある。 誰かの負担にならないこと。 特定の誰かが毎日頑張り続けないと回らない仕組みは、早晩息切れする。できる