光と写真
写真のしくみ ⑲ ストロボの閃光で動きを止める特別な使い方
💡シリーズ「写真のしくみ」について 光はまっすぐ進み、レンズは世界をひっくり返す。写真と映像にひそむ小さな「なぜ?」を、数式なしで解き明かす全40回。 ある日、コップの水をテーブルにバシャッとこぼしてしまいました。水しぶきが飛び散ります。でもその瞬間を目で追いかけても、ぼんやりした水の塊しか見えません。ところが、ストロボをパッと光らせて写真を撮ると、空中に浮かぶ水滴のひとつひとつが、ガラス玉のようにくっきりと写ります。 なぜストロボを使うと、肉眼では見えないものが写るのでしょうか。今回は、ストロボの「光の短さ」という特別な性質と、それを活かしたいくつかのテクニックを見ていきましょう。 ストロボの光はどれくらい短い? ストロボの光は、パッと見ると一瞬です。でも「一瞬」といっても、いったいどれくらいの時間なのでしょうか。 人間のまばたきは、だいたい0.3秒くらいかかります。カメラのシャッタースピードでいうと約1/3秒。日常生活では「すごく速い」と感じるかもしれませんが、カメラの世界ではかなりのんびりした速度です。 ストロボの光は、それよりもずっと短くなります。カメラの上に取