光と写真
写真のしくみ ㊴ ゴールデンアワーとブルーアワーの光の科学
💡シリーズ「写真のしくみ」について 光はまっすぐ進み、レンズは世界をひっくり返す。写真と映像にひそむ小さな「なぜ?」を、数式なしで解き明かす全40回。 きみは夕方の公園で、友だちの顔がやけにきれいに見えたことはありませんか。朝早く起きたとき、窓の外の街並みがいつもとまったく違う色に染まっていて驚いたことは? 実はそれ、気のせいなんかじゃありません。光そのものが本当に変わっているんです。写真を撮る人たちがこぞって「この時間がいちばんきれいだ」と言う、ある特別な時間帯があります。今回はその秘密を、科学の力でのぞいてみましょう。 ゴールデンアワーってなんだろう? ゴールデンアワーは、日の出のあとのおよそ1時間と、日没の前のおよそ1時間のことです。「マジックアワー」と呼ぶ人もいます。この時間帯になると、あたりの景色がふんわりとオレンジ色や金色に包まれます。人の肌はあたたかく輝いて見え、建物の壁は夕焼け色に染まり、木々の葉っぱは金色の縁取りをもらったようにキラキラします。 もう少し正確に言うと、太陽の位置が地平線から約6度以内にあるときが、もっともゴールデンアワーらしい光になるとされ