ことばと文学
日本語の語彙と意味
📝本稿は筆者が大学の授業で学んだ内容をもとに、独自の考察を加えて再構成したものである。 日本語の語彙は、その成り立ちや意味関係において豊かな体系を持っている。本稿では語の構造や出自、意味関係、そして比喩やオノマトペまで、日本語の語彙の世界を広く見渡す。 語彙の基本概念 「語」と「語彙」は区別が必要である。「語」は意味を持った、文を組み立てる最小の独立した単位であり、語形(音や文字)と語義(意味)、そして指示対象(実際のもの)から成り立つ。一方「語彙」は一定の範囲における語の集合を指す。「範疆という語を習った」と言えば個々の単語を指し、「新聞を読むのにどのくらいの語彙が必要か」と言えば語の集合を指す。 機能による分類として、名詞・動詞・形容詞・副詞など実質的な意味を持つ「実質語(内容語)」と、助詞・助動詞・接続詞など主に文法機能を担う「機能語」がある。「私は日本人だ」という文では、「私」「日本人」が実質語、「は」「だ」